現代的に再定義された、王道バスケカードを創る
12月18日(国内:12月19日)、プレミアムブランド「Chrome」が、2025-26 Topps Chrome Basketballのリリースとともに、再びハードウッドに戻ってくる。
本セットには、すでにホビー界で存在感を放つルーキークラス、Chrome仕様で登場するスーパースター、新たなイノベーション、そしてアイコニックな過去へのオマージュが収録されている。
2025-26 Topps Chrome Basketballの発売を前に、コレクターをデザインの舞台裏へと誘うべく、RIPPEDはアートディレクターのクリス・ハウエルに話を聞き、このプレミアムなバスケットボールプロダクトがどのように作り上げられたのかを探った。
2025–26 Topps Chrome Basketballは、Chromeのクラシックな伝統と現代的なデザインイノベーションを融合させたセット。上質なクロミウム仕様のカード素材、躍動感あふれるアクションフォト、刷新されたインサートに加え、新たに登場するサブセットも収録されている。ブランドの歴史に敬意を払いながら、バスケットボールコレクターに向けてChromeを大胆な新時代へと押し進める。

2025-26 Topps Chrome Basketball 誕生の背景
今年のTopps Chrome Basketballの制作において、NBAと同様にチームワークが重要な役割を果たした。「プロセスは、Chrome Basketball 2026に求めるルック&フィールを構想するところから始まりました」と、アートディレクターのクリス・ハウエルは語る。「ラウンドテーブルでのディスカッション、アイデアの交換、ムードボード。そうしたコラボレーションを通じて、コレクション全体に一貫性をもたらす、緩やかなナラティブを形作っていったのです。」
その一方で、明確な軸を持たせつつも、各サブセットにはそれぞれ異なるクリエイティブな個性を与えることが、何よりも重要だったとハウエルは続けている。

その目的のために、ハウエルとチーム全体は、特定の指示や事前に決められたビジョンを設けず、オープンな姿勢で制作に臨んだ。「このコレクションに取り組むにあたって、Topps Chrome Basketballの過去を理解しておくことが重要でした」とハウエルは語る。「これまでのセットが、クリエイティブの拠り所として機能したのです。」
その結果、セットを手がけるデザイナーたちに新たな道が開かれた。「テーマは、全体で同じ方向を向く“集合知”的なアプローチではなく、各デザイナーそれぞれの発想から、より有機的に立ち上がっていく形を目指しました。結果的にベストなものが生まれました。」

ハウエルは今回の仕上がりに強い手応えを感じている。「間違いなく、これまでチームが手がけてきた中で最も大規模なプロジェクトでしたし、新しいクリエイティブの可能性を探り、発展させる自由が与えられていました。」
レガシーとイノベーションのバランス
多くのChromeコレクターが認めるように、アイコニックなブランドが歩んできた偉大な歴史を尊重することは、その進化において欠かせない。一方で、イノベーションも同じくらい重要だ。そして、どの年であれ、どの競技であれ、Chromeは常に「カード」から始まる。
ホビーの世界で、手に取った瞬間に目を奪うシャープで鮮やかなビジュアルを生み出すことで知られる、高光沢で滑らかなコーティング紙――その基盤となるクロミウム技術は、常に強い存在感を放つ。
「Chromeのカード素材は、個人的にもデザインするうえで一番好きなベースです。それは間違いありません。」とハウエルは語る。

最高峰のカード素材? もちろん。では、カードのフォントはどうか。「サブセットのテーマによって、使うフォントは自然と決まってくることが多いんです」とハウエルは説明する。「そのテーマが持つ個性は、それを支えるフォントに表れますし、サブセット全体のデザインに宿る個性と同じように、フォントにも反映されるのです。」

もちろん、重要なのはカードそのものだけではない。そこに描かれる選手と、その個性も欠かせない要素だ。ハウエルはこう語る。「選手写真のセレクションは、サブセットのストーリーテリングにおいて非常に重要な要素です。ナラティブに最もふさわしい一枚を選ぶことを常に意識しています。それが大きな違いを生み出します。最終的には、競技の激しさを捉えた、引き込まれるアクションショットであることも求められます。」

2025-26 Topps Chrome Basketballは、まさに絶妙なバランスの上に成り立っている。「Chromeが持つ揺るぎないレガシーを土台に、新たなデザインの可能性を広げていくためには、過去のChrome Basketballを形づくってきたビジュアルの文脈を尊重する必要がありました」とハウエルは説明する。「そのアティチュード、カルチャー、そしてグリット。それらを、現代的な視点で再解釈していったのです。」
その結果生まれたのは、Chromeの魅力を最大限に生かしながら、NBAとToppsにとって刺激的な新たな未来へと踏み出すセットだ。「過去は制約ではなく、拠り所でした」とハウエルは語る。「オマージュを捧げつつも、新鮮な美学や前進的なコンセプトを取り入れた、今年ならではのデザインを可能にしてくれたのです。」
Topps Chrome Basketball インサートの構築
Chromeには、ノスタルジーと歴史に根ざした、長年愛され続けてきたインサートの伝統がある。ハウエルとチームにとって、どのインサートを復活させるかを決める作業は、慎重なキュレーションが求められるプロセスだった。

「まず、ブランディングチームが中心となって、Rock Stars、Future Stars、Youthquakeといった、どのスローバック・インサートを復活させる、あるいは進化させるべきかをブレインストーミングします」と彼は説明する。「重要なのは、そこから先でクリエイティブチームが加わり、ビジュアル面でそれらを拡張し、再解釈していくことです。」こうしたプロセスによって、クラシックなインサートの本質を保ちながらも、新しいセットの中で再び命を吹き込まれることになる。

ハウエルによれば、デザインのインスピレーションは驚くほどシンプルなところから生まれることもあるという。「Chrome Basketballのようなプログラムでは、たった一つの“言葉”から多くのインスピレーションが導き出されることもあります」と彼は語る。「たとえば“平穏”という言葉は、どんなムードを想起させるのか、どんな感情を呼び起こすのか。そこに固有のカラーパレットはあるのか、といった具合です。」
同時に、多様なクリエイティブアプローチがセット全体の幅を広げていった。「インスピレーションは、突発的なひらめきとして生まれることもあれば、明確な戦略や設計が不可欠な場合もあります。」

2025-26 Topps Chrome Basketballのアイデアを形にしていく過程で、エッチ技法は重要な役割を担った。「エッチ技法は、これまで以上にクリエイティブに活用しました」とハウエルは語る。「過去とはまったく異なるアプローチでエッチを捉えたサブセットがいくつもあり、それらが完成した姿を目にしたときは、本当に印象的でした。」

Chrome チェイスの醍醐味
ハウエルは、今年のTopps Chrome Basketballをコレクターが手に取る瞬間を心待ちにしている。「Chrome Basketball ’26では、さまざまなデザインアプローチやスタイルが展開されていますが、制作の最中にまず気づいたのは、カード全体のクオリティの高さでした」と語る。
中でもハウエルが挙げたのが、目を奪うダイカット仕様のサブセット「The Finals」。競技最大の舞台で活躍してきた、歴代屈指の選手たちを称えるインサート。

「Clutch Gene、Instincts、Patented、そしてGlass Canvas。どれも注目してほしいカードとして真っ先に思い浮かびます」とハウエルは語る。

隠されたディテールや、Chromeコレクター向けのイースターエッグ(隠し要素)が用意されているのかを尋ねると、ハウエルは多くを語らなかった。「もしあるとしたら――それを見つけるのはコレクターの役目ですからね。」

Topps Chrome Basketball の新たな基盤を築く
クーパー・フラッグをはじめ、ディラン・ハーパー、ココン・カニップルなど才能あふれるルーキーたちに後押しされ、2025-26 Topps Chrome Basketballは、ホビーの物語において重要な存在となっていく。Chromeが誇る輝かしい過去と、ToppsとNBAの新たな夜明けをバランスよく融合させた本セットは、洗練されたデザイン、引き込まれる写真表現、そして魅力的なチェイスカードの豊富なラインナップを備えている。
Topps Chromeの未来は明るい。その未来は、すでに始まっている。




